出雲より 雲出づ/るるりら
の身にうけた鈍い光の石
箪笥の奥から とりだして みつめてみる
瑪瑙が透明だなんて嘘
いっしょに持ち帰った ガラスの破片のほうが 寧ろ ずっと透明な光
人のすることは ガラスのように 大抵は透明に近い正しさを目指す
どことなく透明に化かしはぐらかし 透明に笑い 透明に酔いしれて
人は明かりを灯して 明るすぎる光の元では またきっとなにかを見落とす
これまでの憧れ 明るすぎて
あまりに 透明すぎて
あまりに 透明すぎて
あまりに透明すぎて
あ
ま
り
に
透
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