もし毎日一枚のレコードが買えたなら/はだいろ
う、ふつうの部屋になることだろう。
書斎なんて夢はかなわず、
もうすぐ生まれてくる赤ちゃんが元気に遊べるように、
目の届く部屋には、
なにも置かないようにするだろう。
ほんとうは、
もっといい仕事があるのではないか、
という夢も、
苦しみのなかでさんざん思い描いたここ数年だったけれど、
それも、
もう彼方へ消え行く。
ぼくは、つまらないくだらない社内政治に翻弄されながら、
それでもなにがしかの自分自身というものを見つけるために、
日々、いまの職場に通い続けることだろう。
・・・会社がつぶれるまでは。
そうしてリビングテーブルを選んでいても、
嫁の頭の悪さに合
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