白い砂利/HAL
われがちだがそれは錯誤でしかない
友人と想っている者 親切である者
強い絆で繋がっていると信じられる者
そして弱者と呼ばれる者もそのなかに含まれる
たとえ見知らぬ者であったとしても
弱者はいつの時代でもいかなる国でも
強者が力を持ちつづけ支配を辞めない限り
強者には歯向かっていかないあざとい知恵も持つ
絶対に自分が勝利者になれると云う者に対してのみ
烙印を捺す者となって神の役目とは想わずそれを為す
そして烙印を捺された者は
いつしか悲劇の幕が上がったことに気がつかない
大衆とは自分も含まれると想っている故に
さらに烙印を捺された者には拍手も喝采もなく
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