Your sentence/Debby
っていくみたいに、いつの間にかみんなどこかへ消えてしまった。雨が降って風が吹き、人々が行きかう路地に突っ立っているうちに、僕はどこかへ消えてしまったような気がしたものだ。まるで僕が消えて僕の台座だけがそこに残ったみたいだった。でも、それもまたいつかどこかへ消えてしまった。言葉が消えて韻が残る、さようならの韻をずっと踏み続けてきたみたいなものだ。アリョーシャラ、ワヒョーアカ。そういう風にして、たくさんの祈りが生まれた。消えていく言葉は全て暗黙のうちに祈りだった。そこには何の意味もなかった。それでも、それらは皆祈りの形そのものだった。君のためにたくさんの言葉が費やされるだろう、また君自身もこれからずっ
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