河川敷/mad.rabby
が、こんなにも苦しいなんて笑えるよなぁ。
あの日の雨野青の笑顔は、意味もなくただ笑顔だった。今のぼくは鏡を見れば、へばり付いたニヤつきが張り付いてやがる。ネットなんかなくたって、知ってることは知っていたし、楽しいことも知っていた。
電話の音に怯えちゃいなかったし、時計なんてものに縛られちゃいなかった。
今も変わらず、あの日になりたい。それは誰しもが望んでいることだけど、生憎叶いそうにないってことも知っていた。
この部屋、こんな狭かったっけなぁ。
屋根、こんな低かったっけなぁ。
このお菓子、こんな味だったけなぁ。
このゲーム、こんな簡単だったけなぁ。
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