Opus i <ffffff>/徐 悠史郎
 
っぱい
あなたの遅れた悲鳴でいっぱい
なび、せ なび  (みどりの豆の
花にとまるな)街かげにひっそり立ち尽くした
はぬるは
……せ せ なびや……はなばなと
夢をくぐるようにして
無心に越境する
っこっ、こっ(と)こえの
しろかった花の分泌/まっすぐな髪の
分かれ目、草原と空の
わかれめへと
空白の大地を塗りこめる(それでも
闇は浦にたたずみ …… )それでも闇は
浦にたたずみ
いまいちど枯れた樹木に芽ぶきを接木しようと……

遠吠えする犬と霧。高層建築の
萌えた大脳、ひり
文字は岩礁に刻まれている そこからは見えない……
呼び止められた四足の獣は
「何
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