〆〆〆〆/
 
、ゆっくりと膨張していくのがなんとはなしに感じられた。暇つぶしにベッドをぎしぎし言わせたり隣の住人へのいやがらせのつもりで喘ぎ声を上げてみたりとしていたが、朝の烏が鳴いて気だるくなって、昼の鳩が鳴いて死にたくなって、夜の鵺は鳴かなくって、でも本もペンもなかったから、カップラーメンの湖畔に電灯を浮かばせたりしてみて、過ごした。起きてみるとやはりそこには彼女が止まっていて、いや止まってはいないか、緩慢に四肢を動かしながら、膨張していたのだ、彼女はなにか溝色の人型染みたものになっていて、引力か、重力か、知らないが、部屋の中はもうおれとベッド以外なにもなくて、灰皿が胸の辺りに悲鳴でも上げながら吸い込まれて
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