秋の罪/攝津正
 
返すリムーブされても仕方あるまい

十三日日曜日

恋に酔う僕は場末の猫だけど彼に擦り寄りニャーニャーと鳴く

わがうたにうしろだてなどありはせずこころのままによんでいるだけ

辛い世と思う自分も甘ちゃんで苦労知らずに育った報い

十四日月曜日

萎えまらのわが性愛は貧しくて不能の意識厭でも高まる

恋しても自分はやはり困難系袋小路に閉じ込められた猫

万が一愛を失う不安から自分の写真を切り裂いている

猫なれど名前はもうありさだめあり望み少なく余生も僅か

孤独とはわがさだめにて避け難く抱き締めたまま冥土まで行く

恋心あれど我が名は絶望の教室と言う誰
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