白い狂気/faik
 

今日の私を、突き放す
楽になれない苦しみは
お前も同じなはずだろう



嗚呼、白い狂気よ。
お前によって束ねられ
何篇かのウタとして巣立つ筈だった
今宵の悩める言葉たちが、私の心で泣いている……

行き場を失い
家路を失い
その存在さえ認識されず
傍観されることも
共感されることも
批評されることさえも叶わず
亡者となってなお、連なろうともがく言の葉たちが
願いの、ほとりで、泣いている!



白い狂気よ、私の声は
もう、お前には届かぬか。
既に見切ったつもりでいるなら、
どういう所存でここに来た。

楽になれない苦しみを
知っているな
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