ただいま/はだいろ
 
うのかということが、
とても恐ろしい。

だけどぼくが、けっして、
ああいうふうにはなれないということが、
100%わかっているので、
ということは、
これから、日々、そんな、
納得のできなさを、一日、一時間、一秒ごと、
身に心に刻まれなくてはならないという、
気づきと、
あきらめきれなさと。

窓から、
あの子と、
赤ちゃんが手を振る。
ぼくは街灯のしたで、はんぶん透き通って、
ぼくのちょっと後ろに伸びる影が、
思い出したように、
ただいまと照れているのかもしれない。

このまま、
死んだように生きていくことで、
あの子や、
生まれてくる赤ちゃんが
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