ただいま/はだいろ
 
んが笑ってくれるなら、
ぼくは、
喜んで死んでみるべきなのだろうか。
でもぼくは、
例えば、自分の父親が、
自分のために、
死んだように生きることを、
一瞬でも望んだだろうか?
いや、いや、いや、
そんな話じゃ、ちっともないんだ。


生きるって
厳しい
そして淋しいものだ
ひとりの部屋のドアを開けて
はんぶん透き通った幻に
ただいまと声を投げてみる







戻る   Point(7)