眼球を刳り貫き放り投げるバイト/かいぶつ
 
な薄気味悪くて、とち狂った見世物を
だれが好き好んで見るのかって思うだろうけど
世の中には、なんでもかんでも
見れるものは見てやろうっていう
灰汁の強い性的嗜好を持つ人が
たくさんいるんです。

投げ眼球。って言う見世物に
歴史なんてあるはずもなく
人口も世界でおよそ十二人
って言われているぐらいのものだから
規則さえなく
そのショーの形態は人それぞれで
この店には僕のほかに
二人の眼球放りがいるんだけど
その内のひとりは昔、
脱サラして小さな劇団に入った末に
たまたま団員に誘われて飲みに来た
この小さなハプニングバーで見た
投げ眼球ショーに魅了されて
翌日
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