埋葬/haniwa
んで
メールの返信が来ていないことを確認すると
ネットからDLした卑猥な動画で性欲を満たした
苛立ちは常に自分の中にあった
うちの工場が燃えて真っ先に自分が焼け死んで
使えない工業部品が隕石のように飛散する中
彼女が僕の埋葬をする羽目になればいいのに
昨日の残りの焼き芋をつまみながらそんな事を考えた
深夜2時をまわったころ
眠れない僕はバスタオルを抱えて家を出た
200mほど先の横断歩道で
猫は相変わらず黒い影になって横たわっていた
何台かの車が、急ハンドルを切って通り過ぎていった
上からバスタオルをかぶせ、死骸を包んで持ち上げると
どろりとしたものがいくつか、地面
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