詩作行為の倫理学/葉leaf
確に把握することにより、その適用対象範囲を広げ、意外な対象(「出会い」)へそれを適用することにより対象の微細なあり方をとらえるというスタイルがある。
ここで、雨森は、それぞれのスタイルのもたらす効果を認識しながら詩を書いていたと思われる。身体性の言語化による非日常化、比喩の連続による変転の爽快な速度、修飾の工夫による世界の豊かさの開示。雨森は「良い詩」を書くために、以上のようなスタイルを採用したのだと思われる。
さて、ここで三つのスタイルを採り上げた。(1)雨森の作品に見られたスタイル、(2)俳句の形式、(3)日本語の形式。(2)(3)については、規範と呼ぶにふさわしく、通常の意味での普遍
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