当たりくじ/寒雪
 


眩しくて照れくさくて
思わず顔を背けたくなる
輝かしい朝の陽光が
ぼくの背中に降り注ぐ
その足元には
最早自分の言葉を
紡いでいくことが出来なくなった
明後日の方角を見つめる
きみの終わってしまった体


あと三十分早く起きていればとか
死ぬ時は痛かったのだろうかとか
いったい何が原因なのか
今となっては
考えても無駄なこと
でもきみの生きていた体は
ぼくの心の中で
ゴールを目指して走り続けていて
ぼくの気持ちをかき乱す


起きたまま覗いた夢の中は
驚くほどたくさんの色に溢れてて
そこで次々と
シャボン玉を割り続けては
無邪気にはしゃぐ
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