自分のためだけの、非常に個人的な理由による詩批評/KETIPA
 
ですやはり。自己完結している。それがおしい。「草原に丸くなった猫の背中を探して、私たちは遠いところまで来てしまった。」この辺が音的にもなかなか美しい。ただ次の「いなくなる・・・」はあまりいただけない。ドヤ感が。
                  遠くで
 私を呼ぶ声がする、御飯がどうのと言ってい
 る。夕暮れる町を抜けて、あの庭を掻き分け
 ると、昨日染めたばかりの布が、千切れて飛
 んでいくのが見えた。誰を縛ろうとしていた
 のか、固まった左手を見ても、思い浮かばな
 い。寂しさの単位が、切り替わる音がした。
失速したと思います。残念です。言葉が迫って
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