さいごのロボット/itukamitaniji
よると
昔々、あるところに『人間』という生き物が居ましたとさ。
めでたし、めでたし。
電池が切れそうで アラームが鳴り出した
きっとそう プログラムされてたんだと思う
灰の上の足跡を 引き返して僕は家に帰った
きっとそう プログラムされてたんだと思う
充電はセルフサービス 自分で繋いで眠りについた
夢を見たんだ 『人間』が出てくる夢だった
僕の生みの親らしい そいつが喋りかけてくる
『感情』のインプットを 忘れちゃったごめん
目が覚めたら 自分の手でボタンを押してくれって
目を覚まして 言われた通りボタンを押した
まるで稲妻に打た
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