人形愛護センターにて飛んだよ/一 二
 
が死に
0.03人が幸運にも生き残る
彼女達は動物
人ではない
只の動物だ
だが
その姿に
声に
仕草に
そんな考えは根こそぎ剥がれ落ちてしまう

少女と何ら変わりない愛玩人形
絹糸の髪
白磁の肌
宝石の瞳
花弁の唇
 
どんなに綺麗で愛らしくても
要らなければ処分される
今朝は早速
二人も炉の中に飛んだよ

一人はガスで死に切れず
叫びながら炉の中に身体を打ち付けた
俺と同僚は耳を塞いで
成仏するよう祈った
 
昨日持ち込まれたその娘の
断末魔の叫びが耳から離れない
飼い主だった男を俺は良く知ってる

「いやあ、生理が来て
ガキ孕む
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