【批評祭参加作品】アニメ『ハートキャッチプリキュア!』に見るソーシャル・ワーク/口菜はたま
 
とでもなく、どうすれば彼の行動が「問題」にならないか、考えることではないだろうか。プリキュアとデザトリアンの戦いは、まさにこの「BPSD(Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia)」への対応と見ることはできないだろうか。
 援助者は、根本的にはクライエントの問題に関わることはできない。問題を解決するのは、あくまでクライエント自身である。番組終盤に登場するハートキャッチさんのパワーアップした姿が「シルエットフォーム」と呼称されるのも、裏方・影に徹する援助者を象徴するようにも見える。
 ソーシャル・ワークの重要な概念に、「エンパワメント」と
[次のページ]
[グループ]
戻る   Point(3)