【批評祭参加作品】 現代ホラー映画50選(3)/古月
 
早くも慣れはじめ、楽しそうにゾンビ狩りをする「のどかな風景」も見られる。モラルは完全に崩壊して、非日常が日常になってしまっているのだ。
生存者一行がたどり着いた巨大なショッピングモールには、終末世界ではもはや不要なぜいたく品が溢れていた。最初こそタダで買い物し放題!ラッキー!と喜ぶ一行だが、すぐに空しくなる。まあそうだよね。そんなのあっても仕方ないし……。
後半、無法者のバイカー集団の襲来によってモールの封鎖が破られてから、ゾンビが一気にショッピングモールになだれ込んでくる様はなんとも皮肉だ(ゾンビは思考せず、ただ生前の習慣に従って行動する)。
映画自体は終始一貫してアッパーなテンションで展
[次のページ]
[グループ]
戻る   Point(7)