傷/小川 葉
 






あれからさけもたばこもやめて
きずもちゆした

あさろくじにはおきて
よるくじにねむる

そんなひとりぼっちの
みらいがみえるようなきがして

なにをおいかけていたのだろう
あのころのぼくは





あたりまえのくらしをするために
あたりまえのくらしをすてる

そのさきに
きっとあるのだとしんじて

たしかにある
すこしさみしいせかいだけど

あたりまえのくらしをするために
ぼくはまたとおいところにいく





きみのてくびに
きずがあった

ぼくがつけたきずだ

じっさいに
それはなか
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