傷/小川 葉
なかったけれど
ぼくはきみのてくびを
いたくないようにさすり
そしてみなかった
+
りこんとどけがあった
まだけっこんもしないうちに
してみなければわからないことも
はじめからそこにあるのだ
たとえそうなるかもしれないことが
あるのだとしても
しゅにくにみたされたちが
きみのちだとしても
+
ゆるしてください
きみにいおうとしたことを
ゆるしてください
きみにいうべきだったことを
いえなくて
あすもかわらないひびが
くるとしんじています
こいをしましょう
ひさしぶりに
りこんとどけは
やぶいてすてました
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