生えて来ていた弥生/小池房枝
 
に出入り出来たらいいね

散る花は散れよ明日は沈丁花ばかりがせいせいしてるだろうさ

コーヒーを座敷わらしが覚えたか昼下がりミルを挽く音がする


滾々と湧きあがれ天へ尽きることなく黄泉ではなく「楽園の泉」

オフィーリア生きてる君と舟遊びしたいね川をどこまでも下る

黒髪のラプンツェルその洗い髪のおごりの春のうつくしきかな
 
やまびこの最初の一つはどの山が囁き返すか耳を澄ませる

河畔林は宅地になって分譲中タヌキはどこに引越せただろう

梅の花ひとつひとつが律儀にも五つに散ります小さな白斑

「すごいなぁオレサマこんなに謙虚じゃん」
「それって不遜きわま
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