今はもう、いない/番田
風が そこに流れていくのだろう
海は 存在するのかもしれなかった
何か少し 私は微笑んでいる
何一つとして わからない
私は ため息をもらしている
暗い夜の闇が見えた
冷たい冬の中だった
今日も一人ぼっちだった
*
何もすることなどないだろう
瞳を緑色が染め上げる
林だけが 揺れているのかもしれない
そして 何もすることがなかった
君は私の何だったのだろう
車は速度制限を破って真っ直ぐに通り抜けていく
サービスエリアで お茶を飲んでいるのかもしれない
職安に人が詰めかけているのが見えた
時が止まればいいの
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