雪の日/salco
 
のようである私
狂女オフィーリアの魂のようである雪
静謐の水底で杉の木立が一振り身震いをする
鳥達は膨らませた羽毛を寄せ合って
枝々に平安と空腹の夜を送っている事だろう
宙吊りのグレイな夜の中で
私も時計は無い

雪は後から後から降りしきる
それは女が振り返る、
その刹那の永遠のリフレインのようだ
雪はその際の、
振れ動いた髪の毛の微かな音と
風を立てて降る
とめども、とめどもなく
とめども、とめどもない
オフィーリア
彼女の狂気も亦、このように仄白く
ちりぢりで無心であった
ちじぢりの、音を失くした笑声を響かせていた
それは、とめども、とめどもない白の

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