「コンセントガール」/ベンジャミン
のままじっとしている理由ですが・・・」
ずいぶんとまぁ、他人のことを滑らかに語るものだと思いつつ
「君はいったい誰なんですか?」と
僕がさえぎるように聞くと
「はい。コンセントガールです。」って
おかしな名前をすました顔で言った
よく見ると彼女の後ろに壁のように見えたのは
びっしりと敷き詰められたコンセントだった
「親指と人差指でコンセントに触れてみてください。」
いきなりそんなこと言われても感電したらどうするんだと思いつつ
まるでそうすることが自然のように思えたので触れてみた
触れた瞬間、頭の中に記憶のような映像が浮かんで驚いた
「どうぞ他のコンセントにも触れてみ
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