仮想と現実/番田 
 

無限の世界が流れていくのを知る。無限の何でもない世界がただ淡々と流れていく。日本の宇宙開発は成功だったのだろうかと思わされる。金星の軌道に乗せられなかった探査機に関しての失敗談が説き伏せられているような気がして、私の頭は少しだけむずがゆくなる。


ぼんやりしていたら紅白歌合戦を見逃してしまった。テレビの方を向いたら行く年来る年になっている。正月気分の街はいやになる。日本人には働いている姿というのが一番似合うというやつだろう。私はアメリカを訪れたことがあるけれど、あそこも人の働くべき街なのだという感じがさせられた。なんせビルがとても高いわけだから、物価も少しばかり高かった。安いと思えたの
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