眼/葉leaf
/だから震えのあとにはいつも眼の下の床に色とりどりに輝く臓器が落ちている///私は眼の震えのマグニチュードを計測する/震えが大きいときは眼が噴火するのではないかと虞を抱く/噴火のとき眼は鑑賞者の記憶のすべてを抜き取るらしい/それを音の筋に変換して周囲を切り刻むのだ////眼の瞳が上へ動くとその一瞬後には視覚対象も上へ動いている/だから部屋の中での私の動作はすべて小さな塊として瞳の吸収線により操られているのだ///瞳が右端に寄っているとき瞳の右側の狭い領域と左側の広い領域の対比の周辺にはあらゆる大小の対比が撒き散らされると同時に複雑に交感している/眼はこの豊穣で鋭利な象徴作用によりこの場合に一番美し
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