魂の砂漠/一 二
 
めてそのまま泣いた
このまま死んでしまいたいと思った…

すると泣き声が聞こえた
顔をあげると少女も泣いていた
少女には泣いてほしくなかった
悲しみは子供には似合わない…
私は少女の涙を止めたかった
「なぜ泣いているの?」
「おにいさんが泣いているから
おにいさんが泣いていると
あたしも悲しい」
「えっ…」
「誰かが泣いていると
あたしも悲しいし
誰かが幸せだと
あたしも嬉しいの」
「………」
私はずっと…何をしてきたんだろう
何かが決定的に変わっていく…
「おにいさん?どうしたの?
からだが痛いの?苦しいの?」
「違うんだ…嬉しくて…
涙が出てくるん
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