燃えないごみの日/salco
を凌駕し駆逐する力に他ならない
鈍足でコーナーを回っている記憶にも
ゴールテープを切る時が必ず来る
それまでは日々の安堵を言い聞かせ
大きな手に守られているという事実を
心に蓄積して行くしかない
いずれ自分自身が葬り去られる時が来る
その遥か以前に傷痕を埋葬することが、
心という柔らかな不可侵の地平にはいつでも
必ずできるのだ
喜怒哀楽
期待と幻滅
好悪愛憎
虚偽と煩悶
私達の心は否定の裡に日々死に
肯定の裡に復活を遂げる悠久だ
果てしなく連なるオン・アンド・オン
その塩基配列にも似た営みが
小さな人間の儚い存在に集束している
「今」
変遷の中軸に常に据
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