十月夜の四方山話/小池房枝
北半球すべてが秋か猫も溜息
バビンカとルンビア二つの台風が突っ込んでいく秋雨前線
ドングリがこつんと私に落ちてきたもうどれがそれか分からないけど
ハロウィンが終ってからがクリスマス 気が早すぎるよミズキの赤い実
夜猫の目が真っ黒でまぁるくて何か言いたい人の目のよう
咲き終わった百合がふわりと佇んで歩かぬ姿も美しいこと
ねぇ鉄郎、メーテルがほら、眠ってる。静かな寝息、安らかな顔で。
あるひとはじぶんはやさしいとのことです
たしかになにもしたことなさそう
神無月まだ咲いているアサガオがもう咲いている午前二時半
冬星の只中双子の片割れ
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