正午/リンネ
 
ていた。明らかに周囲の景色から浮いていて、見ているとなんだか居心地が悪い。なるべく気にしないようにしながら、隅にあるベンチに座ってそそくさと昼食をとり始めた。

 いつからか、思い出せないが、私は夢を見ている。窓のない窮屈な廊下。その先は暗闇に消えている。歩き続けていると、向こうからろうそくの炎が近づく。危なげで、消えてしまいそうな明かり。人だ。宙吊りになっている。ろうそくはその人に握られている。私に気がつくと、わざとらしくほほえんだ。だから私も笑おうとする。が、顔が引きつって、できない、その人は左右に揺れはじめる、ろうそくの明かりが半円を描く、私もゆらゆらと、静かに動き始める。
 さかさま
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