偽者と本物/寒雪
 
かぼくの足元が崩れて
地球のマグマに飲まれてしまう
不安がぼくの心を覆い隠す


仕事が終わっても
ぼくはやっぱり違う名前だった
久しぶりに会った友人は
違う名前のぼくに違和感無く
笑いかける
それだけじゃない
気がつくとぼくと友人たちが
それまでに積み重ねてきた思い出さえ
ぼくの知らない何かに変わっていた
みんなわかっていることが
ぼくだけ覚えていなかった


なんでぼくをみんなは
受け入れられるんだろう
外見は変わっていないけど
中身はみんなが知ってるぼくとは
全く違う人物だというのに
それとも
ぼくが間違っているのか


酔っ払って家に帰
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