ハイ・テキストの路上育成、又は私自身/北街かな
ードで卵割されてる
少女は、徹夜で組んだテキストを印字して細かにインクで書きこんで、
どれだけそれが好きであるのか 何がそれほど恐ろしいのか あれらを奇妙と感じる根拠について
一貫しない題目のあれこれを軽薄論理でそれっぽく美しく羅列するのをひたすらに目指した
昼下がり、放散する各個の規律が活動方針に吸い上げられてゆく階段で
からからからから…
肋骨のおくで跳ねまわる何かに急かされている
苦い、しつこいほど、吐き戻すほど、苦い
鏡の虚像にじつによく似て 早いはやい時間すら一瞬で停止しちゃうほど
自転車置き場でいつまでも寝そべっているのは
影に隠された真実の私だ
光の逆側
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