わたしたちは星屑の地平に眠る/黒木みーあ
が灯る。
わたしはここで、カエルに恋をした。
表情の無いカエルの顔を何度も愛撫し、はだけた胸の柔肌にカエルの手を寄せた。カエルの手が胸に触れる度、わたしの中で眠る宇宙は少しずつ膨張しそれに呼応するように夜がどんどんと深く、暗くなっていった。夜が暗くなればなるほど星たちは輝きを増し、今では目を閉じることのできない程の光が、手の届くところで溢れかえりわたしとカエルとどこまでも続く地平の果てまでも伸びているのが見える。
わたしはここで、カエルに恋をした。
*
窓際へカエルを戻し、小窓を開け放ちレースを開く。流れていく風に、細く透明な糸を流していく。
誰でもない
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