愛しのデミオ/森の猫
の駐車場に
バックで車庫入れを
している途中だった
そろそろと
ブレーキペダルを
踏みながら進む
ドン!!!
激しい音がした
身体をひねってバック体勢を
していた あたしは
一瞬 浮き上がった
なにが 起こったかわらない
あたし
放心状態でいるところへ
騒音を聞きつけた
マンションの住人が
車に近づき
”大丈夫ですか?”と
声をかける
”あ、あぁ・・・
ハイ・・・”
的を得ない答え
あたしは
車止めを
するりと抜けて
その後ろのフェンスが
曲がるほど
激突していたのだ
”大丈夫です”
気をとり
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