大好きな詩人を紹介してみます 「吉田一穂」/非在の虹
してみたい、そう思っていたのです。
そんなころ出会ったのが吉田一穂(よしだ いっすい)の詩集『海の聖母』の一編、先に引用させていただいた「母」でした。
この四行を読むのにかけた時間は何秒だったのか、突然、「すべてわかった!」という気持ちになったのです。
それまでのもやもやが晴れて、視界が開け、詩の形がはっきりつかめた感じです。
どういうわけか一穂だけでなく、前述したような詩人の作品も一挙に面白くなってしまいました。
どうしたんでしょうか。
脳内物質に変化があったのか、脳内血流が替わったのか、それとも発狂でもしたんでしょうか?
吉田一穂(よしだ いっすい)は1893年(明治
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