自殺志願/攝津正
自分自身について、透徹した認識を持っている。それは絶望的なものである。三十五歳パートタイマー、できることがない、という題名の文章にもそれを書いた。いまや労働も不能になっているから、パートタイマーですらなく、ニート、精神病者でしかない。無為無能の人でしかない。無為無能の日々は私にとって、苦痛である。しかし、そこから抜け出す方法がない。日々の生存は、生活は、苦痛である。苦痛を和らげるために音楽を聴く。麻薬に溺れるように音楽を聴く。きっと私は、弱い人間なのだろう。
繰り言になるが、読む力も衰えている。今日エミール・ゾラの『獣人』を数ページ読んだが、それで挫折してしまった。本を読み通す力がない。そうい
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