今日の日記/チャオ
 
と、選ばれないことを選ばれた存在を、僕は確認して、再び、ページに挿入する
小さく切り刻まれた写真。加工された写真。ありのままの写真。それは、写真家の意志と相反するものなのかもしれない。だが、そこには、僕の意志が写真家の意志と重ねあわされる。一人より二人の理論だ。僕は、安いコピー用紙に印刷を繰り返し、ページを作り上げていく。

一人の肉体労働者がひとつの言葉を、呟くような感じで描いてくれた。
僕は、それを受け取り、ページに入れ込む。言葉に与えられた位置は、不気味なほど、僕を越えていった。そして、はるかに、肉体労働者のその感情を超えて、言葉の意味を問うのだ。僕に。写真に重ねあわされた言葉の群れ
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