言い換え/井岡護
しない)
歩く総称を2つに割り続けている
まずは単一であると言った事と色紙を口に含んだ者
次に前者からは口ひげを蓄えた緑と連鎖をむしる雄牛
後者からは声帯の柱と赤い瓶の青年
その乾いた指はそのままに右へ右へと捻り切ろうとする
そう言った回転を信じながら
目の前の知らない者がより近くにあろうとする
だが彼女の指は乾いた指はそれ以後在ることをしないのだ
進行線は前進と同時に削ぎ落とされる
私は動かない
女の次の錆びた紐は今でもそうです
鉄橋が帆船に潜り込んでいく時のように全ての部分と記された無数の山羊の塊によって
その玉座ごと背中を剥がされています
そして岩があ
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