生きる/攝津正
 
細な事である。
 宮地さんと穂積さんは、lets-think MLを完全な形で──一部伏字はあるが──公開しているが、憶測を呼ばぬようにとの彼らの英断は称えられて然るべきだと攝津は考えた。他方、NAMのML やamour-q MLは公開されなかった。何でも公開すればいいというものではないとしても、攝津はそこにNAM側の落ち度を見るしか無かった。

 攝津が人間の屑と罵倒されたのは一度や二度では無い。最終的に攝津がキレたのだが、攝津はじっと我慢していた。攝津は、自分が人間の屑でも良い、と今では考えている。屑は屑なりに生きていくだけだ。
 攝津は、「倫理的」であらねばならぬという当為に、疲れて
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