生きる/攝津正
 
葉で肯定も否定も含意していない)の娯楽としてのLETS。生活や生存を賭ける程のめり込んではならぬが、楽しむ分にはいい。ただ、独りでは楽しめぬ。最低、数名居なければ。
 Qは楽しかった。投げQ、なんてのが流行ったりして。物質的というより精神的に充実していた。山城むつみが指摘したように、資本主義の周縁でしか流通しなかったというのは確かだとしても、まー始めはそんなもんでしょ、と攝津は思った。産業連関内包説と言っても、超長期的に見ての話でしょ、と。僅か一年で成否を判断する事は出来ぬ。
 貨幣発行権を各人が持つ事こそが真の人民主権だというような議論もなされていたのだが、確かに貨幣を発行してみる、それが相
[次のページ]
戻る   Point(1)