うっすらが広がる世界-埋葬幽霊- なをさん/kokorono
 
わがままを成長させながら、またさかさまにテクニックがその人の個性となって、こころはテクニックの裏側に垣間見えるようになります。
人の会話はそうやって、なごやかにすすみ、わらい、たのしくして、ながれるようです。でもごちゃごちゃしていきます。

人のほかの人のないとき、人のきもちは人のきもちと交じりあって、つうじあうきもちが生まれました。大人になるとそれはなくなり、そうやって、はなしができるのは、やはり人が世界の中心にいることをわかっている人しかいません。
幽霊はわがままにじぶんのきもちを伝えます。ひらがなは幽霊のことばにとっての裸足のきもちです。
「べつになんでもかまわへん」
「ほしいの
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