受賞者発表(2)/相田 九龍
 
ーフ(混血児)であるこの批評文は、カテゴリーの縁に位置するものとして特異である。(略)
わたしにとってまったくの未知であった〈文学極道〉の、常連である一条さんという作者を俎上にのせ、そのサイトでの批評やコメントもあわせて引用してみせたりしているのだが、作者はこの批評文の外観さえ素描することもなく、いきなり商品という内容を並べてみせる。まるでテキヤ的、あるいはゲリラ的な手法を貫いており、わたしには、なによりもそのことが衝撃的だった(略)。わたしには衝撃的だったけれども腹立たしくもあった。この腹立たしさは、批評を書く際のルール無視、ルール破りの輩にみえたからだ。既存のものへの反逆・反抗というのは若
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