24h/チャオ
 
話が鳴った。というより、まだ、携帯電話が珍しい当時、持っている友人は一人しかいなかった。
「電話だよ」誰かが言った。
「ああ」と持ち主が答える。
彼が電話で話しているとき、僕らは互いに、テレビや、漫画を見ていた。
「腹へんねえ?」一人が言った。
「かんなしへった」僕は答えた。
「なあ、廃棄とりさいがねが?」誰かが言った。
「まだ?でもよ、あいづらかんなし今厳しいぜ。」
「んだんが」
「んじゃ、がまんすんべ。」
僕らはそんな会話を交わしていた。
「おう、んだが、んじゃ、いまからいっから。」電話をしていたやつが電話を切った。
「なあ、これがら、長井さいがねが?」そつはおもむろに
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