待ち時間の使い方/智哉
休日前なのに獲物が捕まらない時に
二人で飲んだ後、君は酔って瞬時に眠る
僕の横で僕の胸で僕の腕枕で
眠れない僕はやり場のない膨張をなだめながら
君の寝顔を見て、さらに納まらない膨張に呆れたものだ
僕は決まって寝不足だった
別れはいつも突然で一方的だ
お花見にいったある日
君はお弁当を作ってくれた
鳥のささ身チーズフライが美味しくて
菜の花のひたしは季節によく合っていた
帰り際、君は好きな人ができたと告げ
僕は完全に身を退くしかないと知った
いくらかの月日が経ち君から突然連絡があった
『抱いて』というインパクト大な言葉と共に
僕は一目散に駆け付け、君の望みを叶え
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)