暗喩を多用する僕の言い訳/チャオ
ましてや、嫌悪を抱く僕もいる。その僕を解放したいのだ。
ということで、僕は、よくわからない暗喩を使う。隠しすぎる暗喩。おおっぴらな暗喩。二重三重の暗喩。迷彩された暗喩。
気づいてくれれば、それこそ、うれしいことはない。だが、同時に気がついてもらいたくもない。なんとなく、肌で感じ取ってくれれば、うれしい。
僕の文章は、結晶化された言葉だけでできていると信じている。じゃないと、僕は、誰の文章にも勝てないのだ。わかりやすい地点で、わかりやすい感情を伝えることができない。意識だけが、ひとりでにどこかに飛んでいくのだ。そして、困った僕は、歴史を利用する。
その人、個人のイメージ、経験、世
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