銀週/フミタケ
が呼吸でもしているからなのかと思いながら
君のいる街の君の部屋の君のベッドまで
すぐに飛んでいけそうな気がしている
首が痛くなるくらい見上げるのは真上で
その視線の先は気が遠くなるくらい誰一人いないさびしい広大な世界で
もし君も同じ星を見上げているとしたら
そこにはどれだけの角度の違いがあるのだろうか
大人になっても何かにだだをこね続けて
先週末のあそこはまるで
虚無をひっくり返したみたいだったけど
それでも僕はまた行くんだろう
僕たちがはじめに出会ったのはあそこなんだし
あのカフェがすべての始まりだった
最低のシルバーウィークを僕たちはすごして
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