詩人のティッシュ(満帆さんに韻文レスバージョン)/佐々宝砂
 
い、
この箱のなかにあるのは、
彼の排泄したかけらだけだ。

排泄したものはティッシュでぬぐってしまおう、
小さなゴールキーパーの思い出も、
ジム・モリソンの歌声も、
私のくだらない言葉も、
排泄物でなかったら勘違いなんだから、
私に必要なものはティッシュだ、
すべてぬぐいさるティッシュ!

私の愛する音楽が流れやみ、
余韻とともに、
蜥蜴の姿が画面にあらわれる。
私がそういう風に設定したから。

あはははは。

私のかわいい蜥蜴さん。
あなたは火蜥蜴かしら。
もしそうならば、
このすべてを焼いて。
こんなつまらない詩人のティッシュを。
焼いて。

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