詩人のティッシュ(満帆さんに韻文レスバージョン)/
佐々宝砂
焼いてしまって。
お願い。
どうか。
焼かれるべきは私、
嘲笑われるべきは私、
憎まれるべきは私、
三十五歳にもなって爪を噛む癖が抜けない。
恋するべきじゃない人に恋して苦悩しても、
詩人のナプキンの牧歌的時代に思い馳せても、
知ったかぶって評論めいたものを書いても、
結局はみっともない顔して鼻をかむ。
もう夜遅くなってきたから、
空を見上げても雲は見えない。
これって雲を見た勘定にいれていいのかしら。
戻る
編
削
Point
(1)